小池アドバンス「漢方と栄養~ゑい子さんのその後」
「漢方と栄養~ゑい子さんのその後」
「漢方と栄養」は、「身体所見から見る栄養状態とその対処法」
高齢の方に多い、転倒・骨折。
今まで元気だったのに、骨折・転倒をきっかけにして、生活が一変してしまいます。
この動画は、高齢女性のゑい子さんの一日を追跡調査するところからはじまります。
ある日、ゑい子さんは骨折・転倒をきっかけに入院、いきなり寝たきりになってしまいます。
元気だった時の一日を振り返りながら、見た目、行動、食の傾向、お薬手帳などから原因がなかったか、そのときにできることはなかったか洗い出していきます。
患者さんからお母さんが祖母が「なかなかサプリを飲んでくれません」などの相談を受けたことはありませんか?
カルシウムさえ摂れば骨は丈夫になる?
高齢女性に多い、骨粗鬆症。女性は、閉経が来ると女性ホルモンのエストロゲンがなくなるのでいきなり骨密度が下がり、骨折のリスクが上がります。
骨と言えばカルシウム、骨粗鬆症の予防にはカルシウムと多くの方がイメージすると思います。
もし、骨がカルシウムだけだったら、チョークと同じだと思ってください。パキッと折れ、堅いけどもろい状態です。
骨の成分の7割は、確かに無機成分のリン酸カルシウムです。
2割は主にコラーゲンです。コラーゲンもないと骨は作れません。
コラーゲンはどんなお仕事をしているかというと、鉄筋コンクリートのマンション作るときに、鉄骨の部分がコラーゲンです。鉄骨がないと地震が来たときにパキッと折れちゃいます。
コラーゲンはどうやって作るかというと、たんぱく質、鉄とビタミンCを材料にして作ります。
コラーゲンがないと、小じわが出来たり、お肌がカサカサ(乾燥肌)して、当然、骨折のリスクも上がります。
このコラーゲンが少ない骨にいっぱいカルシウムを摂ると、数字上は骨密度上がるので治ったように見えます。
骨密度をはかってわかることは、骨の硬さだけで、柔軟性はわかりません。
柔軟性に必要なのがコラーゲン。コラーゲンは、ビタミンC、鉄、たんぱく質。
十数種類以上の処方に加えて、どんぶりいっぱいのサプリメントを飲めば元気になるかと思うのですが、それだと、西洋医学も栄養療法も似たり寄ったりになってしまいます。
高齢者と栄養療法
介護が必要になる原因の10%が骨折転倒と言われています。
寝たきりになったから、
サプリをいっぱい入れれば元気になるのでしょうか?
元々やれることはなかったのでしょうか?
後半は、高齢者に多い過剰な処方にも焦点を当てながら、
・サルコペニア
・ロコモティブシンドロームの予防
・低栄養
・胃腸機能を上げる方法
・カンジタ対策
を具体的かつわかりやすくお話します。
栄養療法でぶつかる壁
健康にはいいかもしれないけど、幸せのためによくない事って意外とあります。
そうすると、そもそも治療する意味があるのか。という部分、割とカウンセリングしててぶつかる壁だと思います。
死んでもいいから食べたいっていう人は食べれるようにしてあげるのは一つの方法だと思います。
ただ高齢の方の場合、健康になるのが目的ではないです。
幸せが目的なので、短期的にしっかり飲んでもらうかその辺りのバランスを見極めてください。
小池先生からのメッセージ
「身体所見から見る栄養状態とその対処法」
講師
小池雅美 医師
臨床分子栄養医学研究会特別認定指導医
東海大学医学部卒業。
日本東洋医学会専門医
日本医学放射線学会
放射線診断専門医
検診マンモグラフィ読影認定医
日本抗加齢医学会会員
栄養外来を行う傍らで、実践講座の主任講師を務め、漢方の豊富な知識と経験をいかして全国で公演活動を行っている。データから性格や食生活を正確無比に読みあてるライブ講座には特に熱烈なファンが多い。